警察や関係各所と連携し、大規模
イベントを
ワンチームで成功させる。
「御堂筋ランウェイ2022」

  • 滝田中途11年目
  • 中辻中途16年目
2023年3月1日時点

コロナ禍を経て3年ぶりに開催された「御堂筋ランウェイ2022」。大阪・御堂筋を広範囲にわたって交通規制し、1日限りの非日常的なオンリーワンコンテンツを国内外へ発信する大規模イベントは盛況のうちに終了しました。コンテンツ企画、会場設計・施工、運営警備を担当した電通ライブ関西支社より、プロジェクトメンバーの中辻、滝田に話を聞いてみました。

交通規制のタイムリミットがある中、
イレギュラー対応も乗り越えてイベントを成功に導く

−はじめに、「御堂筋ランウェイ」の概要を教えてください。

滝田

毎年秋に大阪のメインストリートである御堂筋を交通規制し、1日限定のさまざまなコンテンツを展開するイベントで、2022年はコロナ禍の影響もあって3年ぶりの開催となりました。今回はエンターテインメント、スポーツ、パフォーマンスなど非日常的なオンリーワンコンテンツを提供することを目指し、コブクロさんと約250名のダンサーによるパフォーマンス、OSK日本歌劇団によるレビューショー、大阪ゆかりの陸上選手の4×100mリレーや競歩選手と芸能人チ-ムの競歩対決、4年ぶりのダウンタウンさん登場など、多彩なコンテンツで御堂筋全体を盛り上げました。

−このイベントにおける電通ライブの役割も教えてください。

滝田

電通・よしもと・電通ライブ共同企業体で企画や運営を担当し、主に私たちはコンテンツ企画をはじめ、広範囲な交通規制を伴う運営警備、会場設計・施工全般を担当しました。具体的には全長約0.9kmに及ぶ会場の長さを効果的に活用した企画の考案や、警察をはじめとする関係各所との事前調整、会場設営、当日のタイムスケジュール管理や演者・来場者の誘導など現場運営等を実施しました。なお、御堂筋ランウェイのあとに開催される「大阪・光の饗宴2022 開宴式」というイルミネーションイベントも担当しています。

−広範囲にわたる業務を担当されたと思うのですが、特に注力したポイントはありますか?

中辻

当日のタイムスケジュール管理ですね。交通規制の時間帯が決まっているので、規制が始まってから会場設営やリハーサルを行ない、本番を迎え、交通規制が終わるまでに資材関係も含めて完全に撤去しなければなりません。一つひとつの段取りや持ち時間をきっちり計画して、絶対に滞りなく進行させる必要がありました。全身全霊を注いでアドレナリンが出すぎていたのか、当日のことは正直あまり思い出せません(笑)。

滝田

大勢の来場者への対応はもちろん、出演者も数百人規模ですし、控室も公道に作らないといけないので、入りの時間や誘導するタイミングなど、かなり緻密なスケジュールを組んで準備しましたよね。それでも、当日はいろんなことが起きるので現場は大変でした。

中辻

イベントは生き物ですからね。どんなに用意周到に準備を重ねて、何度もシミュレーションしても、大勢の人と感情が動く空間では、それを超えていくようなことが起こるんです。そこは現場責任者として対応しなければならないので、あちこちを駆け回っていました。

滝田

想定以上の来場者がお越しになられたり、設営が予定より押してしまったりと、いろいろと細かなイレギュラー対応は発生しましたが、スタッフの方々をはじめ、警察や協力会社の方々のサポートのおかげで、無事に事故なく終われたことが本当に良かったです。

代々受け継がれるノウハウと、
関係各所と積み重ねてきた信頼関係が、不可能を可能にする

−先ほどから“警察”というワードが出てきているのですが、警察とのやり取りも電通ライブの業務範囲なのですか?

滝田

電通ライブの仕事は、警察や消防の皆さんの協力が欠かせないといっても過言ではないです。今回のイベントに関しては、まず広範囲にわたる交通規制が入るので、道路占有許可や道路使用許可など各種手続きをしないとけません。しかも、御堂筋は東警察署と南警察署に管轄が分かれているので、それぞれ申請や協議を進める必要があります。ちなみに、これが今回提出した申請書など各種書類の控えです。

−ものすごい分厚さですね……! 許可を取るだけでも大変な労力がかかりそうです。

滝田

もちろん大変ではありますが、毎回フォーマットが変わるわけではないので社内にノウハウが十分ありますし、警察の方々とも顔見知りになるぐらい信頼関係はできているので、きちんと手続きを踏めば特に問題なく進められます。

中辻

そのノウハウや関係性は、電通ライブに脈々と受け継がれるレガシーと言えるかもしれません。このイベント自体、先輩方が代々担当してきた歴史がありますが、そのような日々の積み重ねがあるからこそ、まわりの方々も信頼して協力してくれますし、我々も自信を持って新しいことにチャレンジできるのだと思います。

お客さんの喜ぶ姿が、
何よりもモチベーションになる

−ここまで話をお聞きしただけでも、電通ライブの仕事の大変さがひしひしと伝わってきたのですが、お二人はどうして頑張れるのでしょうか?

滝田

大変な思いをして準備してきたことだからこそ、それを実現できた時の嬉しさや、イメージしていたものがカタチになった時の感動も計り知れないほど大きいです。それこそ、電通ライブが企業理念に掲げているMOMENT OF TRUTHじゃないですけど、心が動く瞬間を目の当たりにした時の嬉しさや安堵感が、モチベーションになっているのかもしれません。

中辻

頑張れる理由はすごくシンプルで、会場でお客さんが楽しんでいる姿を見たり、ありがとうって言ってもらえると、それだけで救われるんです。誰かの心を動かすきっかけを作れた。世の中に少しでも楽しいことを生み出せた。そのような実感を得られることが、この仕事の喜びです。

それから、電通ライブの仕事に関して言えば、電通グループの圧倒的なネットワークもそうですし、社外のパートナーとのつながりも強いので、皆さんからの期待や信頼を裏切らずに応えたいという思いもあります。

滝田

特に関西支社のメンバーは良い意味で距離が近いし、みんなお節介なので、一人じゃなくてワンチームで頑張れている感覚がありますよね。

中辻

それはほんまにそう。むしろ難題に直面すると燃えるというか、みんなスイッチが入って一体感が増す気がします(笑)。

−最後に、電通ライブに興味がある学生の皆さんに向けて、今取り組んでおいたほうが良いことがあればアドバイスをお願いします。

中辻

自分にとって一番身近な人を、最高に楽しませてください。それができないと、沢山の人を楽しませることは絶対にできないので。

滝田

分かります。人を楽しませたい、感動させたいという気持ちを持ち続けることが大切だと思います。同時に、自分自身も楽しむことをたくさん経験してほしいなと思います。