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空間づくりの先へ。
体験設計まで担う、
電通ライブのスペース領域

※本取材は2026年5月実施。
所属および肩書、内容は取材当時のものです。

丹青社で企業ミュージアムやショールーム、モーターショー、オフィスなどの空間づくりに携わった後、2012年に電通ライブの前身である電通テックへ入社した大髙さん。以来、スペース領域を軸に、国内外の大規模プロジェクトや自動車メーカーの展示、海外案件など、幅広い空間づくりに携わってきました。

空間デザインの専門性は、電通ライブでどのように広がるのか。領域を越えた共創の面白さと難しさ、そこで得られる成長について話を聞きました。

大髙 良和

2003年、大学院修了後に丹青社へ新卒入社。プロモーション領域の事業部にて、さまざまな空間づくりに携わる。2012年、電通テック(現・電通ライブ)へ入社。スペース領域を中心に、大規模イベントや展示空間、海外案件などを担当。現在は、電通ライブ独自のソリューションを広げる部門にも関わり、スペース領域にとどまらない新たな価値づくりに取り組んでいる。

丹青社で培った空間づくりの専門性を、より広い領域へ

――まずは、これまでのキャリアについて教えてください。

大髙:2003年に大学院を修了後、丹青社に入社しました。プロモーション領域の事業部に所属し、制作職として9年間、企業ミュージアムやショールーム、オフィス、モーターショー、大規模展示会などのプロジェクトを担当してきました。

職種としては制作職でしたが、案件によっては営業担当とともにクライアントとの打ち合わせに参加することも多く、比較的フロントに近い立場で動いていました。そうした中で、電通テック(現・電通ライブ)の担当者と一緒に仕事をする機会があり、それが転職のきっかけになりました。

――転職を決めた理由は何だったのでしょうか。

大髙:大きかったのは、プロジェクトの質と領域の広がりです。丹青社では、空間づくりのプロフェッショナルとして多くの経験を積みながら、専門性を高めることができました。一方で、電通テックは、電通グループの中でマーケティングやメディア、プロモーションなど、より広い領域と連携しながらプロジェクトを推進している会社でした。

空間だけでなく、その前後にあるコミュニケーションやプロモーションまで含めて関われる点に魅力を感じました。全体のフロントに立ち、体験として統合していく立場だからこそ得られる経験に惹かれたことが、転職を決めた理由です。

――入社後は、どのような仕事に携わってきたのでしょうか。

大髙:転職後も、基本的にはスペース領域を中心に仕事をしてきました。扱う領域自体は前職と重なる部分もあります。
一方で、海外案件が増え、入社直後にはブラジルのプロジェクトに参画、その後も様々な海外プロジェクトに携わり、年に数カ月単位で現地に入ることもありました。国内外の大規模プロジェクトに関われたことは、大きな経験になっています。


空間は“もの”だけでなく、人が動き、音や光が加わる体験になる

――電通ライブに入社して、空間デザインの考え方は変わりましたか。

大髙:大きく変わりました。以前は空間というと、内装や造作、展示施工といった要素を中心に捉えていましたが、電通ライブでは、そこに演出や運営、映像、照明、音響、テクニカル、さらにはSNSやメディアといった要素まで加わります。空間に“もの”があるだけではなく、人が動き、音が鳴り、光が入り、体験が外にも広がっていく。そうした一連の流れを含めて空間を考えるようになりました。最初は慣れるまで時間がかかりましたが、その分、視野が広がったと感じています。


領域を越えてにじみ合うことで、アウトプットの質が高まる

――転職後、特に印象に残っている経験はありますか。

大髙:電通ライブの仕事は、一つのプロジェクトに関わるメンバーがとても多様です。スペース、映像、テクニカル、運営、プロモーションなど、それぞれに専門領域がありますが、うまくいくプロジェクトほど、その境界に明確な線を引きすぎないことが重要だと感じています。たとえば、スペースのチームが映像やテクニカルの領域にも踏み込む。運営の視点も持ちながら空間を考える。逆に、演出や運営のメンバーが空間に対して意見を出すこともあります。そうして領域が少しずつにじみ合う状態が、良いプロジェクトを生むのだと思います。

――そのような協働がうまくいった案件はありますか。

大髙:長く関わってきたモーターショーの自動車メーカーのブースは、まさにそのようなプロジェクトでした。社内メンバーだけでなく、社外のデザイナーや演出家、協力会社の方々も含めて、長年一緒にやってきたチームです。それぞれが自分の領域を守るだけでなく、「ここはこうした方がいいのではないか」と、互いの領域にも自然に意見を出し合う。もちろん、相手の専門性を尊重することが前提ですが、ワンチームとしてよりよいアウトプットを目指す空気がありました。そうした関係性があるからこそ、クライアントからの信頼にもつながっているのだと思います。

専門性が近いからこそ、任せ方と踏み込み方を学ぶ

――ライブ特有の難しさは、どこにあると感じますか。

大髙:やはり、さまざまな職種や専門性を持つ人が関わるからこそ、コミュニケーション力が求められます。他領域にも関心を持ちながらも、どこまで踏み込むべきかを見極める必要があります。

特に私の場合、前職で空間づくりの現場に深く関わっていたため、協力会社やディスプレイ会社の方々と仕事をする中で、「自分だったらこうする」と感じる場面もあります。ただ、今の立場では、すべてを自分で担うのではなく、相手の専門性を尊重し、任せることも大切です。

――同じ領域の経験があるからこそ、難しさもあるということですね。

大髙:そうですね。経験があるからこそ見えることはありますが、細部に入り込みすぎると全体が見えにくくなってしまいます。電通ライブでは、プロジェクト全体を俯瞰的に捉えながら進めていくことが求められます。
だからこそ、どこまで踏み込み、どこから任せるのかの見極めが欠かせません。そのバランスは最初こそ難しかったですが、プロジェクトごとに最適な距離感を探りながら、徐々に身についてきたと感じています。

――それは専門性を持って転職する方にとっても、大切な視点かもしれません。

大髙:そう思います。ディスプレイ会社から電通ライブに転職する際は、少し視点を変える必要があります。専門性はそのまま活かしながらも、それに閉じず、全体を俯瞰して捉えることが求められます。その切り替えを楽しめる方には、とても合っている環境だと思います。


空間づくりを軸にしながら、これまで関わってこなかった領域を経験できる

――電通ライブの仕事ならではの魅力は、どこにあると思いますか。

大髙:領域が広がっていく実感を得られることです。もともとスペースやディスプレイの領域で経験を積んできた人にとっては、これまで関わる機会のなかった領域にも挑戦できる環境があります。
また、電通ライブは、クライアントに最も近い立場で要望や課題を受け止め、それを社内外のプロフェッショナルへ翻訳しながらプロジェクトを推進していく会社です。空間をつくるだけでなく、クライアントの思いや狙いをどう体験に落とし込むか。そのプロセスに関われる点は、電通ライブならではの魅力だと思います。

――現在は、さらに領域が広がっているのでしょうか。

大髙:今は、電通ライブが持つさまざまなソリューションを発展させていく取り組みにも携わっています。街づくり、映像、ドローン、メディア、OOHなど、スペースに近い領域もあれば、異なる領域に広がるものもあります。軸はあくまでスペースにありますが、領域外の分野との出会いによってさまざまな知識や経験を重ね、空間づくりの幅と深さを広げていきたいと考えています。

空間を総合的にプロデュースできる人を増やしていきたい

――今後、挑戦していきたいことを教えてください。

大髙:空間を総合的にプロデュースできる人材を増やしていきたいと考えています。スペース領域のメンバーが、造作や施工だけでなく、演出、運営、メディア、デジタル、サステナビリティなど、さまざまな領域を理解しながら空間をつくっていく。そうした「空間総合プロデューサー」といえる人材を、電通ライブから生み出していきたいです。

スペースの専門性を持っていることは、大きな武器になります。中途入社の方であれば、前職で培った専門性を起点に、電通ライブでさらに領域を広げていけることができると思います。

――同じようにスペース領域から転職を考えている方に、メッセージをお願いします。

大髙:ディスプレイ会社や空間デザインの領域で経験を積んできた方にとって、電通ライブは関われる領域が広がっていく環境だと思います。
もちろん、求められる視点は変わります。自分の専門領域だけでなく、クライアントの課題やプロモーション全体、演出や運営まで視野に入れていく必要があります。最初は戸惑うこともあるかもしれません。
ただ、その分、面白さを実感できます。自分の専門性を軸にしながら、より広い体験づくりに関わりたい方にとっては、大きく成長できる環境です。専門性に新たな領域を重ねていくことで、自分なりのプロデューサー像を描いていける会社だと思います。