2017/06/26
LOCAL 5G OPEN LAB
- 東日本電信電話株式会社
- June / 19 / 2020
- 東京都調布市入間町1-44 NTT中央研修センター
ここは、「可能性」の、実験場。
LOCAL 5G OPEN LAB は、東京大学とNTT東日本が産学共同で設立した、国内初となるローカル5Gの検証環境。
パートナー企業が先端技術の実証、ユースケースの共創を可能とする環境を整備し、ローカル5Gが実現できる未来を、遠い未来・夢物語にせずに、具体的な「可能性」として検証できる機会を提供することで、ローカル5G技術の社会実装を加速させていくことを目指す場所である。
「構造色」を採用したロゴは、見る角度によって色を変え、ここからパートナーと生み出していく多様な未来を表現している。
空間デザインでは、緩やかに表情を変化させる演出照明が、ロゴのデザインと同じく空間に彩りと変化をもたらしている。また、さまざまな素材を組み合わせ、多様な用途に対応したデザインで、先進性と居心地の良さを同居させた空間を目指した。
LOCAL 5G OPEN LAB
東日本電信電話株式会社
2020年5月14日着工 2020年6月19日竣工
東京都調布市入間町1-44 NTT中央研修センター
NTT DATA
「INFORIUM豊洲イノベーションセンター」
- NTTデータグループ社
- September / 30 / 2022
- 豊洲センタービル NTTデータグループ社
デジタル×リアルの融合によるニューノーマル時代のショールーム
NTT DATAの最新技術を紹介する施設「INFORIUM豊洲イノベーションセンター」を、ハイブリッド時代の顧客接点・発信拠点の場としてリニューアルしたプロジェクト。ハイブリッドな働き方が浸透して利用率が下がったことを背景に、技術展示中心の場からリアルとデジタルが融合した多目的な共創の場へとアップデートすることが求められた。
コンセプトは「体験価値の最大化」。デジタルテクノロジーを駆使した空間デザインとインタラクティブなコンテンツが共存し、新たなつながりや体験が次々と生まれていく場を目指した。
電通ライブは、本プロジェクトのコンセプト立案、プロジェクトマネジメント、デジタルコンテンツ開発を担当。NTT DATAが取り扱う様々なソリューションを「ノード」として捉え、ディスカッションツールや空間演出に活用することで、顧客との共創を加速させるための2つのシステムを開発した。
① HP、Youtubeといったプラットフォームを横断できる自社ソリューション検索システム
②「ノード」による印象的なビジュアルを使ったプレゼンテーションシステム
NTT DATA
「INFORIUM豊洲イノベーションセンター」
NTTデータグループ社
2022年9月~
豊洲センタービル NTTデータグループ社
KDDI DIGITAL GATE
- KDDI株式会社
- September / 05 / 2019
- 東京都・虎ノ門
5G、IoT時代のビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」
KDDIの通信テクノロジーとパートナー企業の共創により新たなイノベーションを生み出す5G、IoT時代のビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」が開設。KDDIが持つアジャイル開発機能を最大限に生かし、課題発見、プロトタイプ開発、ビジネス検証を迅速に実行し、企業のデジタル・トランスフォーメーションを支援するラボラトリー。
■ビジネス開発とイノベーションを後押しする空間設計
企業のラボラトリー施設はショールーム化されることが多いが、今回は施設に来るお客さまにKDDIの取り組みを理解してもらい、その場で一緒にビジネスを作りたいと思ってもらう事が求められた。KDDIが志向するブランド体現だけでなく、ビジネススキームをスムーズに体現できる緻密な空間構成を意識し「効果的な空間」を提案。
IoT、5G、AR、VR、AIの最先端テクノロジーでつくるソリューションが体感できるスペースをはじめ、デザイン思考によって課題やアイデアを創出する共創ワークショップスペース、迅速にプロトタイプ開発が可能なPoCスペースなどを設計。さらに100人規模のセミナースペースや、パートナー企業、スタートアップ企業、技術者、デザイナーなどさまざまな人が出会い交流できるオープンスペースも設置した。
KDDI DIGITAL GATE
KDDI株式会社
2018年9月5日~
東京都・虎ノ門
TOKYO GAME SHOW 2022
クラスターブース
- クラスター株式会社
- September / 18 / 2022
- 幕張メッセ
東京ゲームショウ2022にて 「OPEN YOUR WORLD. 可能性を解き放て」をキーメッセージにクラスターが初出展
3年ぶりのリアル実施となった東京ゲームショウ2022。
メタバースプラットフォーム「cluster」の企画開発、運営を行うクラスター株式会社が今回初出展となった。
当社は、コンテンツ設計から映像制作、運営進行、ブース施工、と多岐にわたり担当した。
キーメッセージである「OPEN YOUR WORLD. 可能性を解き放て」に込められた「バーチャルの無限大の可能性」「クラフトする喜び」をブース造作にも視覚的に表現。クラスター内のアバターやアイテムが描かれたカラフルなBOXを積み上げたデザインを採用した。また、メイン動線に大型LEDを設置し、3D映像演出を実施し、メタバースの先進性のイメージづけと、アイキャッチとなり多くの来場者を誘引することに成功した。
TOKYO GAME SHOW 2022
クラスターブース
クラスター株式会社
2022年9月15日~18日
幕張メッセ
あらゆる空間をメディアに変える
「UN-SCALABLE VISION」が開く、
ビジネスの新たな可能性
- August / 30 / 2023
街の交差点に点在する画面、駅通路の巨大モニター、ライブ会場の大型スクリーンなど、ここ数年で映像の活用領域は驚異的な速度で進化を遂げ、日常・非日常を問わず人々の生活に浸透しています。そうした中、株式会社IMAGICA GROUPと電通ライブという、クリエーティビティとテクノロジーを兼ね備えた2つのチームがタッグを組み、あらゆる空間において映像表現による新たな体験を創造するソリューション「UN-SCALABLE VISION」(アンスケーラブルビジョン)の提供をスタートしました。
テクノロジーの進化によって、「空間」はこれからどのような可能性を発揮するのか。今後どのようなビジネスが期待できるのか。IMAGICA GROUPの中でも映像体験設計分野に特化した株式会社IMAGICA EEXの諸石治之氏と、当社の前澤克文にインタビュー。「UN-SCALABLE VISION」立ち上げの経緯や、同サービスがもたらすこれからのビジネスチャンスについて聞きました。
※本記事は、「Transformation SHOWCASE」からの転載となります。
コロナ禍で急激に進化したテクノロジーが新たなメディアを生み出した
Q.「UN-SCALABLE VISION」に携わった両社は、どちらもこれまで数多くの映像コンテンツを創出してきた実績がありますよね。それぞれどういった強みがあるのかをお聞きしたいと思います。まずは、IMAGICA GROUPについての概要と、諸石さんのご経歴からお話しいただけますか?
諸石:IMAGICA GROUPは、映画フィルムの現像を事業として1935年に創業しました。その後、映像テクノロジーの進化に伴い事業を多角化。現在はアニメやCG、広告やプロモーション、デジタルや空間体験の制作にも映像のシーンが広がっており、クリエーティブとテクノロジーを融合した幅広い領域で映像関連事業を展開しています。
私自身は、元はテレビの映像制作会社で、音楽やアート、科学番組の制作や高精細メディアを活用したコンテンツのディレクションをする仕事をしていました。その中で、メディアの進化や拡張の可能性を感じており、映像コンテンツをテレビ以外の分野で展開することに関心を持つように。以降は、博覧会などの大型イベントのコンテンツプロデュースなどを手掛け、やがてIMAGICA GROUPに参加することになりました。現在は、2020年7月に立ち上げたグループ会社のIMAGICA EEXで、エンターテインメントとテクノロジーを掛け合わせた事業に取り組んでいます。
Q.IMAGICA EEXについてもう少し詳しく教えていただけますか。2020年7月といえばまさにコロナ禍であったと思いますが、その時期にエンターテインメントの新しい会社を立ち上げられた、ということでしょうか。
諸石:そうですね。当時はコロナ禍でイベントが開催できない、人が集まれないという状況が深刻化していました。そうした状況だからこそ、クリエーティブとテクノロジーを融合し、エンターテインメントの新しい未来をつくり出せるんじゃないかという強い気持ちが起こりました。グループ内に新しい会社を立ち上げるといったことの前例は少ないのですが、社会全体が鉛色の雲の下にある中、自分たちの挑戦で光の兆しを生み出したいという強い意志がありました。
映像と通信の力を合わせたエンターテインメントで社会課題に向き合うことを目標にスタートして、最初はライブ配信が主な事業。そこでXRやヴォルメトリックキャプチャ(撮影した画像から3Dデータを構成する技術)などを活用して、映像だからできる新しいライブエンターテインメントを打ち出していきました。見てくださった方々も、新しいライブ体験として感じてくださいました。最近では、メタバースやデジタルツイン(物理的な空間をデジタル上に再現すること)などの概念を取り入れつつ、新たな体験価値の提供を進めています。
Q.前澤さんは、電通ライブでどのような仕事をされてきたのでしょうか。
前澤:私は電通ライブの前身である、株式会社 電通テックの頃から映像コンテンツのディレクターをしています。いわゆるワイド画面といわれるサイズの映像を作っていたのですが、その中で、数十メートル規模の画面の映像作品の依頼が増えてきたな、と感じていました。2019年頃には、70メートルものサイズの映像を作るようになっていました。
そういう仕事に取り組んでいると、「大画面で何か表現したい」「スペースに合った変形画面にコンテンツをつくりたい」といった問い合わせが次々とやってくるようになりました。これは「空間×演出×映像」という新しいソリューションが必要かもしれない、と考え始めたところで、諸石さんと出会ったんです。これが「UN-SCALABLE VISION」の発端と言えますね。
IMAGICA GROUPさまとは以前から一緒に仕事をする機会があって、映像編集や配信技術の高さがトップクラスであることは実感していました。それにIMAGICA EEXは、コロナ禍を経てさらにチャレンジングな取り組みで、エンターテインメントを進化させようとしていたので、ぜひ協業したい、とお声掛けしたというわけです。
諸石:IMAGICA GROUPは、長年、コンテンツ制作でのさまざまな映像技術や表現のノウハウは持っていましたが、施工やスペース構築といった、映像をアウトプットしていく場づくりには課題がありました。電通ライブは、多くのクライアント企業さまとの連携やコミュニケーション関係がありますし、企画の出口もたくさん持っているので、両者が交われば良いものが作れるのでは、という確信がありました。
スタート時点から総合的な完成図が共有できるオールインワンチームの強み
Q.まさにお互いの強みとニーズが合致しての今回のソリューションチームの結成に至ったのですね。続いて、「UN-SCALABLE VISION」の画期的なポイントを教えていただけますか。
前澤:空間そのものを演出するような大型映像の制作は、通常の映像制作とは異なるアプローチが必要となり、より多くの視点が不可欠となります。電通ライブは、施工を必要とするスペースづくりからイベントプロデュース、映像制作まで一気通貫で行っている会社ですので、この「スペース」「イベント」「映像」の3つの分野に経験豊富なプロデューサーが多数います。そこへ、IMAGICA GROUPのテクノロジーやクリエーティビティといったエンターテインメント力が加わることで、より拡張した表現ができるのではないかと思います。
諸石:日本のものづくりは、制作の過程が、ある意味フォーマット化されています。仕事を受注して、幾つかのセクションや役割分担の中、最終工程で、監督やクリエーターが加わってディレクションするというように、作業のプロセスが多いのも特長です。最初からアウトプットのイメージを持っているクリエーターが参加できるチームビルディングを行うことで、ゴールのアイデアを、みんなで膨らませることができるようになります。「UN-SCALABLE VISION」は新しい形のクリエーティブエコシステムです。チームの中で継続して知見を重ねていけるのも大きな利点だと思います。
日本のエンターテインメントを、世界レベルに押し上げるために
Q.2023年5月に「UN-SCALABLE VISION」がリリースされたわけですが、その後の反響はいかがでしょうか。
前澤:まだリリースから間もないのですが、幾つかの大型イベントに関わっていく計画も動き出しています。われわれ電通ライブは、5年先、10年先のプロジェクトに携わっていることも多く、そこに「UN-SCALABLE VISION」を組み込んでいくというチャンスも多くなっていきそうです。
諸石:IMAGICA GROUPの社内の反応としては、とても期待値が高いです。電通グループとはこれまでも多くの案件でご一緒させていただいてきましたが、「UN-SCALABLE VISION」は、映像制作だけの限定的な関係ではなく、ワンチームとして全体的な枠組みでクリエーションやプロデュースに参加できる点がこれまでとの違いです。
コロナ禍で、テクノロジーは大きな変化を遂げました。とりわけ映像業界は10年かけて変化していくだろうと思っていたものが、3年で急激に変容したという印象です。当社としては、映像の大きな未来を見据え、取り組んでいきたいと思っています。そのためにも今回の「UN-SCALABLE VISION」は重要な位置付けとなっています。
前澤:総合的なクリエーティブチームとしては、より多くのパートナーとも協力していきたいですね。「UN-SCALABLE VISION」は、IMAGICA GROUPと電通ライブのチームではありますが、さらに日本のエンターテインメントを変えていくために、業界全体で取り組んでいきたいという気持ちがあります。海外のライブエンターテインメントチームと並ぶほどのクオリティーにするために、海外ネットワークを有効利用し先進的なクリエーターと協力して、より魅力的なコンテンツを生み出していきたいですね。
「UN-SCALABLE VISION」で、空間の持つ価値が変わる?
Q.「UN-SCALABLE VISION」の具体的な活用例としては、どういったものを想定していますか?
前澤:活用イメージの1つは、大型展示会や大型イベントにおける、超大型スクリーンサイズでの映像体験です。アクティング、ライティング、サウンド、ホログラムなどの技術を複合して新しいエンターテインメント体験がつくり出せます。また、屋外ビジョンとして、ビルの壁面をはじめ、駅の柱、電車の中、店頭などあらゆる場所を映像プラットフォームとして、空間演出を可能にします。空間のシンボルづくりなどにも活用していただけると思います。
そして今後、よりニーズの高まりが期待できるのが、街づくりやアリーナ開発ですね。多機能複合都市やIoTを導入した次世代スマートアリーナなど、地域の活性化や継続的な発展に役立てることができると思っています。
諸石:「UN-SCALABLE VISION」の強みは、従来のフレームにとらわれず、あらゆる空間をメディア化できることだと思っています。空間の中にモニターがあって、そこにコンテンツが流れているということではなく、映像も含めた空間そのものがメディアになることで、これまでにない体験価値が生まれていきます。
今はテクノロジーの進化によって、扱える情報量が無限大になっていますから、その場に最適な形で、オリジナリティーの高いアウトプットすることが求められています。そういう観点で考えると、「UN-SCALABLE VISION」はフォーマットの枠を超え、フレームから解放された自由な発想でキャンバスをつくり、多彩なテクノロジーという絵の具で、自在な絵を描くというコンセプトなので、高精細や低遅延などのメディアテクノロジーの劇的な進化と伴走している、と言えるかもしれません。
前澤:仮に20メートルの壁面に「UN-SCALABLE VISION」の技術を用いるとすると、まずは、前を通る人や近隣のオフィスに勤める人など、その場所を利用する人の立場で空間の意味を考えます。その空間を利用する人に「心地良い」と感じてほしいからです。海外のオフィスでは、壁面映像をインテリアとして活用している事例も映像クオリティーの進化と共に増えてきました。木目調の壁かと思えば、革製の壁になるというように、変化するインテリアとして捉えることもできるのです。
空間がメディアになることで、新たに生まれるニーズとは
Q.お話を聞いていると、「UN-SCALABLE VISION」は「映像の外」までも意識した、空間での体験を設計する取り組みだと感じます。空間がメディアになり、そこにコミュニケーションが生まれていくという、時間的にも空間的にも広がっていく体験づくりですね。最後に、今後の展望について教えてください。
前澤:イベントに関わる人だけでなく、映像制作とは程遠いと感じているようなビジネスパーソンこそが、「UN-SCALABLE VISION」を取り入れてみたくなるような提案もしてみたいですね。先にお話したようなインテリアとしての可能性があれば、オフィスプランニングにも使えるのではないかと。
これまでの映像体験は、見る者にとって受動的なものが多かったと思います。テレビ番組やCMなどもそうですよね。「UN-SCALABLE VISION」は、既に出来上がったコンテンツを楽しむといった面だけではなく、人とナチュラルに共存するようなイメージで、映像を作ることができます。その方向性をもっと掘り下げていきたいですね。
諸石:「UN-SCALABLE VISION」は、新しいコミュニケーション、エクスペリエンスになっていくという可能性があります。大型イベントや都市開発領域など、いろんなパートナーの方々と連携して、誰も見たことのない未来のスタンダードを生み出したいと思います。
また、物理的な空間だけに縛られず、リアルとサイバーを融合した世界で、AIやデジタルツインの概念を内包した新しい体験を提供したいとも思っています。新たな価値や文化を創造し、豊かな社会を実現していく意気込みで、これからも取り組んでいきたいと思います。
これまで規定のフレームから発信されるものだった映像が、屋外の大型ビジョンに拡大したり、プロジェクションマッピングなどであらゆるものをキャンバスに変えたりすることで、新たな可能性が広がることとなりました。
IMAGICA GROUPと電通ライブという、クリエーティビティとテクノロジーを兼ね備えた2つのチームがタッグを組み、さまざまなパートナーやクライアントと共創することで、これまでにない空間体験が生み出されることへの期待が高まります。
諸石 治之(もろいし はるゆき)
株式会社IMAGICA EEX 代表取締役社長、CEO、CCO、株式会社IMAGICA GROUP / グループ事業戦略推進部 / ゼネラルプロデューサー
最先端テクノロジーとクリエーティブを融合した事業のプロデュースやクリエーションを手掛ける。映像と空間を組み合わせた空間演出および体験設計、プロジェクションマッピング、8Kや12K 高精細メディア、XRやデジタルツインなど、クリエーティブとテクノロジーを融合したエクスペリエンスやコミュニケーションをデザインする。
前澤 克文(まえざわ かつふみ)
株式会社電通ライブ コンテンツ&テクノロジー開発部 / チーフクリエイティブディレクター
グローバル系作品、大型スポーツイベント、エンタメ周りのデジタルコンテンツやライブ演出を多数ディレクション&プロデュース。バーチャルプロダクションを駆使した作品のアウトプットや、AR、VR、AI、脳波を使ったデジタル領域の拡張クリエーティブも幅広く展開している。「世の中をクリエーティブで楽しくする」を大切にしている。